<ぶらり上野>
<世界文化遺産>
ユネスコ第40回世界遺産委員会は、
2016年7月17日、フランス政府が日本を含む7か国と共同で推薦していた
「ル・コルビュジエの建築作品」につき、世界文化遺産への登録を決定した。
構成資産は、国立西洋美術館を含む7か国17作品で、
正式名称は「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」
国境をまたいだ世界遺産(トランス・バウンダリー・サイト)としては、日本では初登録、
大陸をまたいだ世界遺産(トランス・コンチネンタル・サイト)としては世界で初登録となった。
<ル・コルビュジエ>
20世紀以降の建築に多大な影響を与えたル・コルビュジエ
ル・コルビュジエは、鉄筋コンクリートによるフレーム構造でスラブ(床板)、
柱、階段が建築の主要素だとするドミノシステム、
近代建築を成り立たせるための近代建築の5原則
(ピロティ、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓、自由な正面)
人体の寸法と黄金比率から考え出した基準寸法であるモデュールなど提案し、
20世紀以降の建築・デザインに多大な影響を与え、数多くの作品を残した。
ル・コルビュジエ作品は、世界で約70作品が現存している。
<国立西洋美術館>
国立西洋美術館:ル・コルビュジエが設計した国内唯一の建造物
国立西洋美術館は、ル・コルビュジエが設計した国内唯一の建造物(1959年竣工)。
ピロティー、スロープ、自然光を利用した照明など
ル・コルビュジエの建築的な特徴がよく表現されている作品で、
日本の戦後建築に大きな影響を与えた。
また国立西洋美術館は、ル・コルビュジエが長年追求してきた「無限に成長する美術館
(美術作品が増えても必要に応じて外側へ増築して展示スペースを確保できる美術館)」
構想を実現した美術館の一つでもある。

※素晴らしいですね。
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国立西洋美術館(南西部) |
地上3階、地下1階、塔屋1階
設計はフランスの建築家
ル・コルビュジエ(Le Corbusier)

前庭のオーギュスト・ロダンの「考える人」 |

ピロティー(柱) |
エントランスホールは
円柱で支えられた空間(ピロティ)が広がり、
ゆとりとやすらぎを感じさせてくれている。
外壁に貼られているパネルは、
建物の高さを強調するため、上層になるにつれ
垂直方向の寸法が短くなっている

ギ国立西洋美術館(正面)) |

19世紀ホール |
2層分の吹き抜けの空間で、
シャープなデザインの三角形の窓から
柔らかな自然光が取り込まれている。
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常設展示室(2F) |
吹き抜けの「19世紀ホール」
を囲むように回廊空間になっていて、
天井は高い部分と低い部分があり
空間に変化をもたらしている。
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